昨日、政府は、日韓併合条約発効100年を迎えるに当たり、過去の植民地支配へのお詫びの首相談話を発表した。これに対して、玄葉光一郎公務員制度改革担当相や野田佳彦財務省、原口一博総務省らが「賠償、補償の話が蒸し返されてはならない。」などとして不快感を表明したという。
 玄葉氏にしても、野田氏にしても、私は評価している政治家だけに非常に残念である。過去の植民地支配に関しては、何万回謝ったって済まされる問題ではなく、節目の年に謝るのは当然のことである。また、どうして、お詫びの言葉を述べると、賠償、補償の話が蒸し返されることとなるのかも意味不明である。賠償、補償の話はとっくの昔に解決済みの話である。
 私は竹島問題や中国の油田開発問題、その他諸々の外交問題については、日本は堂々と自らの主張をすべし!!と考えるが、まず、自己の過ちを謝罪しないと相手の過ちは攻撃できないはずである。
 私は日本はアメリカと緊密な関係を保ち、それなりの自衛力を持ち、アメリカをはじめとする同盟国と集団的自衛権を行使すべしと考えるが、日本の有力な政治家の中に過去の戦争を正当化しようとする者が大勢いたままでは、他のアジア諸国に無用の心配を与えるだけであり、ひいては、今後益々発展するであろう近隣アジア諸国の中で、日本が孤立するだけである。
 軍部が軍備拡大に消極的な政治家の暗殺を繰り返し、結果、他国に侵略して、膨大な数の外国人及び日本兵、そして一般国民を死に至らしめた、その経緯及び結果については、率直に反省しなければならない。