昨晩、市民の目フォーラム北海道主催の「佐々木譲の警察小説の世界」というイベントに参加しました。 
 フォーラム代表の原田宏二さんからメールでお誘いを受けたためですが、もともと私は、このたび封切られる映画「笑う警官」の原作や、佐々木さんの次作「警視庁から来た男」も読んでいたので、喜んで参加させていただきました。
 イベントは4部構成で、①映画「笑う警官」予告編上映、②「笑う警官」と私:原田宏二さん挨拶、③メイン講演:佐々木譲の警察小説の世界、④原田さんと佐々木さんの対談。


 佐々木さんは物静かな印象の「物書き」で、その印象通りしみじみとした語り口でしたが、どうして警察小説、それも道警シリーズを手がけることになったのかという興味深いエピソードを語ってくれました。
 受付では、同じ10月15日に同じ出版社(角川春樹事務所)から発売された佐々木譲さんの新刊「巡査の休日」(道警シリーズ第4弾)と、原田宏二さんの新刊「たたかう警官」(「警察内部告発者」の改訂・文庫化)が販売されていたのでともに買い求め、原田さんのお誘いで仲間入りさせていただいた打ち上げで、ちゃっかりサインも頂戴しました。

 その打ち上げ時にも話題になったのですが、「笑う警官」では、道警の裏金疑惑という大ティーな部分を描きながら、第一線で働く警察官を描く視点の暖かさを感じるものがありました。
 当の佐々木さん曰く、警察小説を書くときの原則は、警察官に正義を語らせない、警察官が正義を口にした瞬間、その正義は腐る、警察官が拠り所にしているのは法律であり、それ以上のものではない、とのこと。全く同感です。(ついでに言えば弁護士もそうではないかと思います。)
 
 打ち上げの席では、原田さんに続いて勇気ある内部告発に踏み切った斉藤邦雄さんをはじめ、フォーラムの事務局を支える方々と熱く語らい、そして、道警報償費問題を追及するキャンペーンを張った道新取材班の元キャップ・佐藤一さんにも久々に再会できました。
 午後6時半からのイベントにもかかわらず、帰宅したのは午前様でしたが、本当に有意義なひとときでした。
 蛇足ながら、不肖ワタクシ、道警報償費問題の住民訴訟や、勝手に協力者として名前を使われた人物からの慰謝料請求訴訟でも、そして、稲葉氏やその上司(当時の道警銃器対策課)によるおとり捜査の餌食になったロシア人船員アンドレイ及びその国選弁護人だった吉原美智世氏を原告とする国家賠償請求訴訟でも、原告代理人の末席を汚しておりますので、この問題にはいろいろと思い入れがあるのです・・・。

※追伸(後日談)
映画もぜひ見たいと思っているうちに、今日(12/11)で札幌・小樽・江別とも上映終了となり、見損なってしまいました.......