昨今の不況のせいか、借金の返済が苦しいと相談に来られる方が増えました。



相談を受けさせていただいていると、

「この人、生活保護を受けたほうがいいんじゃないかなぁ。」と思うことが多々あります。

それと同時に、「生活保護のお金を借金の返済に回したいな…」と思うことが少なくありません。



しかし、残念ながら、生活保護のお金を借金の返済に回すことはできません。


理由は、生活保護法に定める保護の種類のいずれにも当てはまらないからです。



ちなみに、生活保護の支給金を借金の返済に回さないようにするためなのか、

生活保護の申請をする際に借金があることがわかると、

役所から、

「借金を整理してから生活保護の申請をしてください」

と、言われることが少なくないようです。



しみじみ、厳しいなぁと思います。

もちろん、限られた財政の枠内ですることですので仕方がないということは理解できるのですが。。。



結局のところ、とにかく生活が苦しい、借金の返済が苦しいと思ったら、

まずは弁護士か司法書士のところへ相談にいくことが一番だと思います。



弁護士や司法書士に、借金の整理を依頼されれば、

当面は請求が止まりますし、また支払いも一時的ではありますがストップすることができますから。



その間に、生活の再建を目指して取りうる最善の方法は何かを探せば、

生活保護を受ける前に何とかなるかもしれません。

また、仮に生活保護の手続を取るにしても、スムーズにいくかもしれません。



借金の返済で生活が苦しいようでしたら、

できるだけ早い段階で、弁護士や司法書士に相談してください。



弁護士 西塚 直之