「自分が助けてあげたい依頼者からの仕事だけを受け、共感できない依頼者の仕事は受けないこと。」
 これは、結構大切だと思います。
 昔、何かの本で、「いい仕事をして流行る → 儲かる → 無理にもうける必要がない → 筋のいい事件しか受けない → 勝訴率が上がる → 評判が上がる → 儲かる 」という循環を書いていて、「なかなかこうはいかない」みたいなことを書いていたような覚えがあります。(その本を探したんだけど見当たりません、、)。
 しかし、私はそれはそう難しいこととは思いません。一歩一歩、着実に歩を進めていけば、どんどんこれに近づいてきます。もっとも、上記の循環で「筋のいい事件しか受けない」というところについて、私は「自分が助けてあげたい依頼者からの仕事だけを受け、共感できない依頼者の仕事は受けないこと。」と考えます。
 私は勝訴率が極めて高いと思いますが、それは本来、助けてあげなければならない人からの事件を受けているから。(いくら勝ちそうな事件でも悪者からは受けたくはありません。)
 よって、私の仕事は本来助けてあげないといけないということを裁判官に理解してもらって、それを法的に組み立てるということになります。
 弁護士として、駄目なのは、そういう事件を受けても、それを法律的に組み立てられないこと。
 もっとも、どうしても悪者につかざるを得ないときもあるでしょう。
 そういう場合には、悪者についた場合には、結果を正義に持って行ったらいいんです。そこを正義を見失って、悪者についても徹底的に相手を攻撃する弁護士もいます。しかし、そういう邪悪な方法で裁判で勝ってもどこかでバチが当たると思うんですよね。それに、そういう弁護士にはそういう人たちが集まってくるはずで、蟻地獄に入っていくような気がします。
 金を儲けるためには、そんなことを言っていられないという若手もいるでしょうが、信じてください。絶対、上記のようなやり方が結果的に吉と出ますから。