一般に、弁護士の相談料というと30分5000円といううたい文句が多い。
 しかし、これは旧日弁連の規定で言えば、初回の市民法律相談だけであり、事業に関する相談だったり、市民相談に関しても2回目以降は5000円という金額ではない。
 これまで、私も30分5000円という金額を結構用いてきたが、最近は1時間1万5000円から3万円(税別)をもらうようにしている。
 弁護士1年生のときに何時間もかかっていたような調査が、今はすぐに回答できたりする。要するに、通常、法律調査で10万5000円程度もらうものが、30分や1時間で済むのである。
 また、私の理想とする弁護士はどんな分野でも相当の知識をもっており、どんな相談にも対応できる弁護士であるが、幸いなことに、これまで様々な分野の仕事を経験させてもらっており、この15年間、日々、その理想に近づいている自分を実感している。
 医者でもそうだが、自分の分野しか知識を持ち合わせていなかったら、何の病気か判断がつかない場合が多い。本当に頼りになる医者は、広く豊富な知識を持っている医者である。自分が病気になったときでも、はじめに、適格な診断をしてくれる医師に出会えればいいが、そうでばければ、いろんな医師の意見を聞いて回らないといけないことになる。