ときどき、「弁護士さんって弁護士同士で裏で手を握ることってあるんじゃないですか?!」と聞かれることがある。しかし、普通、そんなことはあり得ない。
 弁護士は、依頼を受けると依頼者の側に立って物事を考えるので、どうしても対立する弁護士同士が話をすると、意見が違うので、あまり気分のいいものではない。
 だから、私は書面上ではいくらガンガン争っても、法廷外で事件のことについて話すことはほとんどない。
 電話等で事件について相手方に話をする弁護士もいるが、以上のような理由で私はほとんど相手方弁護士に電話をかけることもない。(話が出来るのはあまり自己主張をしない先生とだけ。自己主張をガンガンされるとこちらも主張をせざるを得ないので話は出来ない。)
 また、弁護士業界のここがいいところだが、(少なくとも香川では)仕事となると、先輩後輩の関係が全くない。法廷外では先輩、後輩の関係で接していても事件で先輩が先輩面をしたことは一度も無い。やはり、実力主義だ。
 
つづく